「運命を切り開く」
「自分の未来は自分で作る」
こんな素敵な言葉がテレビから、本から、インターネットから流れてきます。
夢を追う人にとっては力が湧き出るような言葉ですし、野心を追う私も何度も使ったことがある言葉です。
だけどもし、あなたの未来は決まっていて、絶対に変わることなんてあり得ないとしたらどうしますか?
運命を変えることなんて不可能だとしたら、これからどうやって生きていきますか?
今日はそんな深い話について発信しようと思います。
時間は未来から流れてくる説
普通、時間は過去→現在→未来で流れているように感じるもの。
時計の針も右回りで1から12までを刻んでいる。
だけど右回りだなんて誰が決めたのでしょうか?
左回りで1から12を刻んでも良いし、なんなら1と12を逆さまにしてカウントダウン風にしても良い。
頭の中では過去を後悔したり、未来を想像することはできても、今を生きている私たちは「現在」しか感じられない。
過去や未来を考えている自分も結局は「現在」の自分なのだから、言ってしまえば過去も未来もへったくりもない。
一説によると、時間は未来から流れてくるという因果説があるそうです。
時間を川の流れに表すと、未来が上流、現在は自分のいる真ん中、過去が下流。
上流から桃がどんぶらこ、どんぶらこと真ん中まで流れて来て、おばあさんが桃を拾わなければそのまま下流へ押し流されていくイメージでしょうか。
未来の何らかの因果によって現在が発生し、現在の行動が過去となっていくというのです。
この「時間は未来から過去に流れてくる」という説はプロ無職るってぃさんの記事がわかりやすく解説してくださっています。

自分の決めた未来がやってくる?
もし時間が未来から流れてきているのであれば、すでに未来は決まっているということになります。
私たちが今やっている行動や思考なんかは、未来がやって来るための準備に過ぎません。
それならば未来を自分で決めてしまって、自分でどんな準備をすればいいのか決めちゃえば良いですよね。
「5年後にお金持ちになってセミリタイアする」という未来を決めた30歳が
投資の勉強をしたり、自動で収入が入る仕組みを作ったりすることも未来の準備。
さらに言えば浪費しまくることも、ダラダラとマンガを読むことも未来の準備。
両者はまったく逆の行動に思えますが、どっちも未来の準備なのです。
浪費は違いますか?マンガを読み漁ることも「お金持ちになる夢」の準備じゃない?
ならこう考えてみましょう。
本当の望みは言葉ではなく心が知っている
この30歳の夢は「5年後にお金持ちになってセミリタイアする」ということ。
実はこれ、本当の望みじゃないかもしれないんです。
夢を聞かれたら誰だって大きなことを言います。
お金持ちになる、大きな家を買う、世界一周するとかね。
だけど心では「めんどくさいからラクをしたい」「家や旅行よりもこの服が欲しい」っていうのが本音。
実際のところほとんどの人の「やりたいこと」には本音と建前があるんです。
未来は本音の方に流れてきます。
だからこの人のやりたいことが「今ラクをしたい」であれば、未来はそっちの方に流れてきて、欲しいものが次々と思い浮かんでしまったり、やけにマンガが読みたい衝動に駆られてしまうのです。
言葉で出した望みよりも心で思った望みの方に引き寄せられてくるので、自分の望みをハッキリさせておかないといけません。
未来も運命も決まってる
さて、ここからが本題です。笑
誤解をなくすために言うと、私は「お金持ちになる」という夢を掲げておきながら浪費をしたりダラダラ過ごしたりすることが悪いことだとは思っていません。
さらに「自分で未来を設定して努力すれば良いんじゃ?」ってごく当たり前なことを言いましたが、私は自分の未来を設定しようとは思いません。笑
なぜなら、そもそも自分の未来も運命も決まってて、今どんな行動をしていても絶対変わることはないと思っているから。
これって「じゃあ俺は一生貧乏のままなのか…」って悲観するようなことじゃないんです。
ましてや「どう頑張ったって運命は決まってるし、もういいや」なんて諦めるわけでもありません。
未来は決まってるけど、自分の結末は絶対に知ることができない。
神のみぞ知る領域になるため、なぜわざわざ悪い方向に考える必要があるのでしょうか?
もしかすると仕事がうまくいってトントン拍子に出世するかもしれない。
もしかしたら宝くじが当たるかもしれない。
はたまたおじいちゃんが実は自分にこっそり数億円の財産を残してくれるかもしれない。
未来なんて絶対に、誰にもわかりません。
だけど、生まれた時からすでに決まっているんだと私は思っています。
安心して努力せよ
赤ちゃんは自分の運命を知って生まれてくるのだと聞いたことがあります。
たとえそれが1歳にも満たず死んでしまう運命だったとしても、知っていながら生まれ、両親に守られながら精一杯生きて、両親にたくさんの思い出を残し、愛を教えて逝くのだそう。
この赤ちゃんの役目は大人になって仕事をすることではなく、両親に愛を教えることなのです。
ここで言いたいのは、自分の運命を知りつつ精一杯生きる赤ちゃんと同じように私たちも安心して努力して良いということ。
自分の夢がある人は少なからず「本当にできるのだろうか?」「失敗が怖い」という悩みを抱えているもの。
だけど自分の運命が決まっていることを知っていれば「まぁ運命は決まってるし、今悩んでも仕方ないか」って思える。
悩むことがなくなれば安心して努力ができます。
自分の悩みはいざ現実化したときに悩めばいいのです。
自分の運命は決まっていると思って安心しているし、リスクヘッジはしますが、どっちに転んでも「まぁいいか」という精神を持っています。
どうしても不安に思うことは全部書き出して精神を安定させるときも。
もっと力を抜いて良い。
もっと安心して暮らして良い。
未来はどこにも逃げないのですから。